あゝ美しき人ゆえに

しあわせはどこ 山脈(やまなみ)のかなた
もとめてゆけど 跡もなく
消えてはかない 虹の色
涙して うつろにたたずむ
ああ 美しき人ゆえに

ただひとすじの 想いかわらねど
くちびる色は 褪せはてて
罪の十字架 背に重く
あえぎゆく 地平のきわみへ
ああ 美しき人ゆえに

おかした罪は 涙で消せても
心の傷を 何で消す
女の道の けわしさは
はるかなり 荒野(あれの)の果てまで
ああ 美しき人ゆえに
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