対馬酒唄

酒ば飲ませなっせ 冷やでもよかよ
そこの茶わんでよ それでよか それでよか
胸ん中のよ 蛙(かわず)が鳴けばよ
唄ってやろうか 対馬唄

おやじゃ薩馬で おふくろ博多
酒の一升じゃ 酔いやせぬ

雨が降りだしたばい のれんをゆらす
ポツリくるなら それもよか それもよか
惚れた女(おなご)が 恋しい晩はよ
天井のふし穴 数えてよ

酒ば飲ませなっせ 長尻りゃせんよ
ぐらりきたなら それでよか それでよか
男だってな 泣きたいときはよ
人肌恋しい 枕唄

俺が死んだらよ 桜の下によ
骨ば埋めて 花見してよ
×