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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
バンドを組んだ当初、その頃の曲の作り方がスタジオでセッション的なことをしながら次第にそれぞれがそれぞれのパートを組み立てていくやり方だったので、ボーカルだった自分が自然とメロディと歌詞を書いていました。
同時並行して、それくらいの時期から個人的に弾き語りも始めていたので、弾き語りの曲のほうではより言葉に重きを置いて、詞先のような形で曲を書いたりしていました。 -
Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
大部分は本からの影響が大きいです。
小さい頃から本は読むほうでしたが、高校生くらいの頃から特に言葉に興味を持つようになり、いろいろ読む中で自分の好きな世界観や、文章のリズム感、言葉のトーンを持つ作家さんというのがはっきりわかるようになって。この人が好きだ、という人を見つけたらとことん著作を掘って読み漁っていました。 その頃に好きになったものは今も自分の作詞の基盤になっている気がします。
簡単で簡潔なのに、真理を突いてくるような鋭さが同居しているような言葉選びをする人が好きです(谷川俊太郎さん、吉本ばななさん、銀色夏生さん、小川洋子さんなど)。 -
Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
昔は、ノートに思い浮かんだ言葉をたくさん書き留めておいて、まずはキーワードになる単語を探してサビの歌詞に当てはめて作ったり、ということをしていましたが、自分の作品以外の作詞のお仕事を受けるようになってからは、1行目から順々に書く方法のほうがしっくりきて、ソロになってからの楽曲もずっとそのやり方で書いています。
一番大事にしているのは、言葉がちゃんと音にはまっているかということ。詩ではなく歌詞なので、その背景にある音楽と一体になっていればいるほど自然に聞けると思います。聞いていて自然かどうか、というのはとても大事にしています。 -
Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
自室か、喫茶店などで書くことが多いです。
コーヒーは必須です。
乗る機会は多くありませんが飛行機や新幹線など、騒がしくない空間で、座れて、窓の外には常に景色が流れていて、という環境も捗る気がします。 -
Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
ねごとの「カロン」という曲はデビューして最初のシングルだったのもあり、プレッシャーで本当に歌詞が書けなくて。いろいろな理想はあったけれどそこに技術が追いついていないことを自覚して、半ばやけっぱちに自分は自分でしかないことを認め、上手く書こうとするのをやめてそのままの気持ちで書いたら生まれた歌詞でした。 あとから振り返れば結果的にいろいろな縁をこの曲が運んできてくれたので、思い出深い です。
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Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
美しさと、心地よさと、裏をかくような遊び心がある歌詞
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
「なぜか上海」 井上陽水
<そのままもそ もそ も もそっとおいで>という歌詞。
これがサビで成立する?と思うのですが、メロディと声と言葉が全部合わさると、聞いているだけでなんとも楽しい。 それを成立させちゃう陽水さんの言葉力に度肝を抜かれました。 -
Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?特にありませんが、強いて言うならあまり難しい言葉は使わないようにしています。
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Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
何を伝えたいかまで具体的でなくとも、自分が今、作品を通してどんなエネルギーを与えていきたいのか、ということについて明確にすること。それを自分だけのセンスやバランス感覚でどう伝えていくか、俯瞰して見つめながら、試行錯誤し続けていくこと。長く続けるにはそれ自体を楽しんでいける資質を持っているかどうかも大切な気がします。
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Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
とにかく、書きまくって自分の内面を掘り下げていってください。
あとはインプットするためにロールモデルになる歌詞をたくさん見つけることは大事ですが、アウトプットする時は必ず自分の言葉で書く、ということが一番大事だと思います。



時間というものは、厳しさも優しさも持ち合わせたすごいシステムだなと常々思っていま す。


「儚さ」と「力強さ」を兼ねた透明感溢れる歌声で“ねごと”ワールドを表現。
2019年7月にバンドを解散後、10月からソロ活動をスタート。
11月にはソロ初作品となるEP『まぼろし』をリリースし、初のソロワンマンツアーを開催した。
2020年4月に「スロウナイト」、11月に「PANORAMA」を配信リリース。
2021年は配信ライブを実施しながら制作活動にも力を注ぎ、2022年1月に1stソロアルバム『Highlight』をリリース。
2023年はソロでは初となる弾き語りツアーを開催し、「ハーバービュー」、「火の鳥」の配信リリースを経て、9月にミニアルバム『Esper』をリリースした。
そして2025年4月16日に、フルアルバムとしては約3年振りとなる待望の最新作、2ndフルアルバム『かがやきの虜』をリリースする。
また、詩的な世界観のある歌詞は評価も高く、JUJU、福原遥、ナナヲアカリ、CYNHNなど女性アーティストを中心に楽曲提供も多数行っている。
蒼山幸子 presents KAGAYAKI no Toriko Tour 2025
2025年7月3日(木) 大阪・梅田シャングリラ 開場18:30 / 開演19:00
問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888 (12:00~17:00 土日祝休業)
2025年7月4日(金) 愛知・名古屋ell.SIZE 開場18:30 / 開演19:00
問合せ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100 (全日12:00~18:00)
2025年7月12日(土) 東京・代官山UNIT 開場16:30 / 開演17:00
問合せ:ホットスタッフ・プロモーション 050-5211-6077 (平日12:00〜18:00)
チケット料金:¥5,500 (税込・1ドリンク代別)
チケット一般発売:2025年6月7日(土) チケット申し込みはコチラ